月は誰もが知っている身近な天体だと思います。また、月は人類が初めて到達した地球以外の天体でもあります。
月までの平均距離は約38万km。はるか彼方にある美しい天体「月」を中学生が自由研究で観察する時に、どのような内容を盛り込めばよいのでしょうか?
そこで今回は、中学生向けに「月の動きの観察記録」についてまとめてみました。
自由研究テーマの月の観察記録、中学生らしくまとめるコツは?
自由研究の構成は?
わかりやすくまとめる構成は以下の6点です。
1.研究テーマ(題名)
題名を見てどんな研究をしたのかが分かること。
2.研究のきっかけ(選んだ理由)
なぜその研究をしようと思ったのか。なぜ興味をもったのか。
3.研究の方法と内容
どんなことを知りたいのか。
知りたいことをどんな方法で知るのか。
どんな準備をして、どんな手順で実行したのか。
4.研究の結果・分かったこと
「研究の結果」と「わかったこと」は分けて書く。
5.感想、今後どう活かすか
自分にとって有意義な研究だったことをアピールする。
6.参考にした本
レポートのおわりに
本:著者・タイトル・発行年・出版社を書いておきましょう。
WEBサイト:タイトルとURLを書いておきましょう。
お世話になった人(話を聞いた)や場所(見学した)も書きます。
写真の撮り方
基本的に望遠鏡なしで月の写真を撮ると豆粒になります。望遠鏡または双眼鏡を通してカメラで撮影するのが一番の近道です。
望遠鏡などがない場合は、月を撮ってパソコンに取り込みトリミングしましょう。画素数のいいデジタルカメラで撮影した月をトリミングして画面いっぱいに大きくします。
月の満ち欠けの観察
月の観察記録、何時頃に観察する?盛り込んだほうがよい内容は?
観察のポイント①月の形と位置の変化
同じ場所・同じ時刻で、月の形と位置の変化を調べる。
月は少しずつ満ち欠けしながら、それに伴って毎日東の空から昇ってくる時間が変わります。毎日同じ時間・同じ方角を見ていると、そのズレが分かります。観察で以下の事を調べることができます。
①形は、三日月から、半月、満月へと変化していく。
②位置は、西から東へと移動していく。
注:一日の中では、東から西へ移動
③満ち欠けの周期は、約29.5日である。
④地球から見た月は、1日につき約12°西から東へと移動 。
観察のポイント②観察にかかる日数
調べる内容によって日数がどのくらいかかるか確認して、計画を立てましょう。
①月の満ち欠けを観察:毎日観測約1か月
②月のクレーターを観察:満月の日に1日
③月食の観測:月食の日を探す。あれば1日で終わる
④月面にある有名な地形を見る:写真などを撮り1日
※月面にある「有名な地形」とは?
表面には大小さまざまな”模様”が見えます。これらの模様は、クレーター、海、丘、ドームと呼ばれる地形で、それぞれに名称があります。双眼鏡や天体望遠鏡を使って、月を観察すると、びっくりするほどの大きさでクレーターが見え、月面上の地形を詳細に見ることができます。図鑑などで名称を調べてみましょう!
旅行で観察場所が異なってしまう場合や、雲がかかって月が見えない場合はどうする?
月は少しずつ満ち欠けしながら、それに伴って毎日東の空から昇ってくる時間が変わります。毎日同じ時間・同じ方角を見ていると、そのズレが分かります。従って月の動きを観察しようと思った時には観測条件を定めることが必要です。
旅行や天候などで同じ条件から観察できない場合は、動きを観察できなかった旨を記載しましょう。旅行先ではクレーターなどの観察をするなどがいいですね。
月の観察記録に必要な道具は?望遠鏡は必要?
観察ガイドブック
月の地形観察ガイド クレーター、海、山脈 月の地形を裏側まで解説
https://books.rakuten.co.jp/rb/15532062/
月面の代表的な地形を紹介し、その特徴やでき方などを、写真とともに詳しく解説しています。月齢に合わせて、その日に見やすい「見どころ」を紹介しています。
ふだん見ることのできない月の裏側についても、月探査衛星によって撮影された画像をもとに解説されていて、天文的視点と地学的視点の2つの視点から月を見て楽しめるように書かれた「月を観察するための事典」です。
月の満ち欠けカレンダー
ビクセン 天体カレンダー2019
https://item.rakuten.co.jp/emedama/4955295511501/
日ごとの月の出・月の入と月の満ち欠けが詳細に記載され、自分が見たい月の形や観察可能な時間帯などを調べるのに便利!
天体や惑星の観測状況のほか、日ごとの月齢、月や太陽の出入時刻、天文現象など、天体観測に必要な情報が満載です。観測計画を立てる際に役立ちます。
双眼鏡
お値段もお手頃、望遠鏡を置くスペースがない場合におススメ!
SAFARI 7X50 昼夜兼用双眼鏡
https://item.rakuten.co.jp/argus/3000724/
人の瞳が暗闇で最大に広がる大きさに合わせて設計されており、昼間はもちろん、暗い時間帯でも、双眼鏡の中では一番明るく見えるスペックを持つ双眼鏡です。
倍率: 7倍
ひとみ径:7.1mm
サイズ:20×20×7(cm)
質量(重さ):870g
※双眼鏡の選び方
暗所で行う天体観測では、瞳孔の開きにあった双眼鏡を使います。接眼レンズ側から見える、丸い光の直径「ひとみ径」が5~7mm前後の双眼鏡がおすすめです。
天体望遠鏡
望遠鏡があると自由研究の幅が広がりますね。
天体望遠鏡 ビクセン 初心者 スマホアダプター 子供 スペースアイ700
https://item.rakuten.co.jp/loupe-studio/vi-as-229/
軽量3.9kgのコンパクトな天体入門機。組立、操作ともにとても簡単です。スマホ撮影用アダプター付き。月のクレーターから木星の衛星、土星のリングまで幅広く観測することができます。
※天体望遠鏡の選び方
天体望遠鏡で月を見るときの倍率は50~100倍がおすすめ。50倍で見ると、クレーターのごつごつした感じはもちろん、地球の自転で、月が視界を移動していく様子など、大迫力の月を楽しむことができます。
月の魅力を再発見しよう!
月は満ち欠けをしながら約1ヶ月で天球上を一回りします。この運行を元に「ひと月」が決められ、暦の元となりました。また、数々の風習や神話,民話などで月は古くから親しまれてきました。
そんな月の魅力を自由研究で改めて発見してほしいなと思います。